皆さま、ごきげんよう。あかねでございます。
今回は、自民圧勝はなぜなのか、無党派層の若者の行動について少し考えてみたいと思います。
本日も名古屋の片隅で、「チームあかね」が一生懸命集めてくれた新聞記事や、
ネット上の喧騒を眺めながら、こうして独り言を綴っております。
外は、あの投票日の雪や寒波が嘘だったかのような、少し春めいた澄んだお天気です。
窓から差し込む陽光はあたたかいのに、ワタクシの心は、まるで戦時中のじりじりと熱い空気の中で聞いた
「連戦連勝」という虚しいラジオ放送を耳にしている時のような、ザラついた震えが止まらないのです。
あの時の、輝いているけれど中身のない、空恐ろしい高揚感にそっくりでございます。
今回の選挙結果。自民党が単独で3分の2を超える議席を得るという「歴史的大勝」。
メディアは「高市旋風」と派手に書き立てていますが、その熱狂の裏側に潜む、
あまりにも冷ややかな現実に、ワタクシは今、声を大にして警鐘を鳴らさずにはいられません。
「ダサい政治」を飛び越えた、若者のき「ヒーロー」への熱狂
ワタクシ、今回の選挙で何より注目したいのは、若者の無党派層の動きでございます。
少し前まで、若者の間で政治を語ることは「ダサい」「意識高い系」などと言われ、冷ややかな偏見を持たれていました。
実際、今回の選挙でも、若者の約半数は投票所にすら足を運んでいません。
この「沈黙する50%」という、深い底なし沼のような無関心は、依然としてこの国の足元を不安定にさせています。
しかし、残りの半分、投票所へ向かった若者たちが選んだのは「高市・自民党」でした。
彼らはもはや、政治を「面倒な議論」や「小難しい政策」としてではなく、
スマートフォンの小さな画面の中で完結する、
手に汗握る一つの「物語(ストーリー)」として捉えたのではないでしょうか。
「台湾有事」といった危機を煽り、不安を煽動するSNSの真っ赤な炎のような言説。
それに対し、初の女性総理という鮮烈なビジュアルも相まって、
凛然と立ち向かう高市氏の姿が、彼らにはまるで特撮映画の「悪を討つヒーロー」のように映ったのかもしれません。
今の若者たちは、自分たちの閉塞感を打ち破ってくれる「強さ」に、
喉が渇いた人が水を求めるように飛びついたのです。
ワタクシ自身は、昭和の動乱を生き抜いた身として、
平和憲法という「命の防波堤」を何としても守り抜きたいと願う人間です。
ですから、彼らが軍拡や強権的な姿勢に、まるで流行のファッションを身に纏うかのように惹かれたことには、
胸が締め付けられるような、底知れぬ不安を覚えます。
けれど、これだけは認めたいのです。
「ダサい」と背を向けていた政治に対し、自分たちの国というものを政治的に感じ取り、
「このままではいけない」と自らの意志で、投票所までいって一票を投じた。
行動したのです。その「一歩」を踏み出した若者がいた。
その行動そのものには、たとえその行き先がワタクシの平和への願いとは違う方向を向いていたとしても、
いえ、軍拡をして強い日本にして平和を守るという、ワタクシの考えとは、違う方向に向いたとしても、
主権者としての目覚めという一筋の光明を、かすかに見たいと思うのでございます。
イメージが真実を飲み込む「推し活選挙」
とはいえ、その「熱狂」の危うさは、決して見過ごすことはできません。
今の選挙は、まるでコンビニで期間限定の新作スイーツを買い求めるような、
あるいはスマホの画面をスワイプして、一瞬の感情で「いいね」を付けるような、
あまりにも軽やかで、あまりにも消費的な活動に似てきてしまいました。
若者たちが惹きつけられたのは、画面越しに映えるコバルトブルーのスーツに身を包んだ「強くて美しいリーダー」というイメージでした。
それは政治というより、アイドルの「推し活」に近くなってしまった。
ですが、その裏側にあったはずの裏金問題や旧統一教会との癒着という、
日本の民主主義の根幹を腐らせていた「ドロドロとした黒い影」はどうなったのでしょうか。
「選挙で勝ったから、すべてはリセットされたのだ。みそぎは済んだのだ」
その傲慢な一言で、積み残された疑惑の数々が、
あの日の真っ白な雪で覆い隠されるかのように、不自然に消されてしまった。
中身のない美しいイメージが、重たい真実を丸呑みにしてしまった
この異常さに、ワタクシはただただ、言葉を失うばかりでございます。
マジックで膨らんだ「虚構の多数」
数字についても、ワタクシのこだわりの眼鏡でしっかりと見極めなければなりません。
2月12日付の「しんぶん赤旗」に「自民得票有権者の2割小選挙区制の弊害」と題して詳しい記事がございました。
今回の結果、自民党が小選挙区で得た票は全体の約49%でございます。
つまり、投票した人の半分以上は自民党以外を選んでいるのです。
それなのに、小選挙区の議席の86%(289議席中248議席)を、自民党が独占してしまいました。
さらに、投票に行かなかった人も含めた「絶対得票率」で見れば、全有権者のうち自民党に投票したのは、わずか2割程度に過ぎません。
10人の国民がテーブルを囲んでいるとして、たった2人の意見が、残り8人の運命を左右する「3分の2」という絶対的な権力に化けてしまったのです。
これは、遊園地のビックリハウスにある、自分を巨大に見せる「歪んだ鏡」のようなものでございます。
本来は小さな民意が、小選挙区制という制度のマジックによって、
憲法改正すら可能にする「巨大な怪物」に膨れ上がって見えているだけ。
一番多く得票した議員が当選する小選挙区制は、大政党にとっては、野党が乱立してもらった方がお得な選挙制度です。
小選挙区制が導入されてから30年ほど、失われた30年と一緒です。
日本を支配している勢力は、着々と自分たちの目標を達成しています。
この小選挙区制の民意を反映させない選挙制度も変える必要があります。
無党派層の「なんとなくの期待」や、若者たちの「ヒーローへの憧れ」が、
この歪んだ小選挙区制の鏡をピカピカに磨き上げ、独裁的な政治運営に「白紙委任状」を与えてしまったのでございます。
色褪せた旗と、野党の消滅
本来、この危うい熱狂を食い止め、冷静な議論へと引き戻すべき野党はどうだったでしょうか。
「中道改革連合」が掲げた旗は、何と何を混ぜ合わせたのかも分からない、志の抜けた濁った灰色でございました。
若者たちの切実な「ヒーロー願望」に応えるだけの、新しい時代のビジョンも力も、彼らにはありませんでした。
結局、立憲民主党にとっては歴史的な大敗であり、もはや政治の舞台から
その存在意義さえ消えてしまったと言っても過言ではございません。
結果的に公明党は生き残っています。
これは、ワタクシの妄想ですが、この絶望的な政治劇をあらかじめ描いていた
日本政治の支配者たち、アメリカや大企業にとっての「見えないシナリスト」たちがいたのだとしたら、
彼らにとっては、これ以上ないほど完璧なシナリオだったのでしょう。
「消費」から「思考」へ――祭りのあとの残酷な現実
これからは、単に結果を嘆くのではなく、無党派層の投票行動を批判的に分析しつつ、
私たちがどうすれば「主権者」としての知性を取り戻せるのかを、死に物狂いで考えねばなりません。
政治を語ることが「カッコいいか、ダサいか」という表層的な基準で決まり、
短く切り取られた動画の「一瞬の快感」に脳が支配されてしまう。
これは、栄養価のまったくない、けれど味だけは濃い「高カロリーなジャンクフード」ばかりを食べて、
民主主義という身体が、深刻な成人病にかかっているような状態でございます。
「戦うヒーロー」を応援する夢から醒めた後に、皆さまを待っている現実は何でしょうか。
それは、きらびやかなイメージ戦略の裏側に隠されていた、
際限のない「軍拡のための増税」であり、あるいは個人の自由な声を封じ込める
「強権的な政治」という、冷酷な取り立ての督促状でございます。
ワタクシは94年という長い歳月の中で、戦前の「国民的熱狂」が、
最後にはどこへ行き着くのかをこの目で見てまいりました。
一度手放してしまった「自分の頭で考える力」をもう一度取り戻すには、
それこそ血を吐くような、長く苦しい年月が必要になるのです。
今、私たちが手にしているのは、民主主義という名の「輝く果実」ではなく、
見かけ倒しの「張り子の虎」に過ぎないのかもしれません。
では何をどうすればいいのか
ワタクシは、毎日「しんぶん赤旗」を読んでおります。
電子版なのでパソコンで大きな文字にして読めるので助かっております。
多くのスクープを連発して、権力や大企業にまったく忖度しない報道姿勢です。
れいわ新選組のように「空気を読まない」かたたちと同じです。
中身は素敵なのですが、無党派層と言われる人たちに届かないもどかしさがございます。
もっとたくさんの人たちが読んでいたら、どうなっていたかわかりません。
一方で、今回の選挙で自民党は、無党派層の支持を集めるためにどれだけ広告費を使ったのでしょうか。
政治資金収支報告書が、選挙の翌年に出ますが、ちゃんとした数字が出てくるのかわかりません。
見方によっては、今回の自民党圧勝は、自民党広報部とその広告代理店の勝利とも言えますね。
どれほどの金額を投入したのかは、わかりません。
ネット広告だけではございません。
ワタクシの自宅の固定電話には、選挙中に頻繁に電話がかかってきました。
各報道機関の世論調査の電話、と自民党からの電話です。
ワタクシの電話番号は電話帳には載せておりませんのにかかってくるのです。
世論調査はいいとしても、自民党からの電話は、高市早苗氏の声を録音したものが一方的に流れてくるだけでした。
これは、お金をかけて日本中の電話番号に機械で一方的に垂れ流していたのかと思われます。
あらゆることをお金をかけて実行したのです。
自民党が、10億円使ったのなら、野党は20億円、30億円使えば勝てたでしょうか。
そんな資金力は、れいわ新選組や共産党、社民党にはないですね。
れいわ新選組の人力の強いパワーと共産党の長い歴史と組織力、そして社民党が合体するといいなと、ワタクシは常々思っております。
今回、立憲民主党で落選した護憲派も加わって大きな勢力にならないかなと思っております。
正面突破は無理ですから、レジスタンスのような草の根の横に広がる言論活動が必要です。
ネット上の言説空間も、お金で買う自民党と違う戦い方で知恵を出し合う必要があります。
ワタクシのこのチャンネルも、そんな思いもございます。
最後の一句
推し活の 熱が冷めれば 増税苦
94歳の独り言に、本日も最後までお付き合いいただきありがとうございました。
長生きするのもワルクナイけれど、ワタクシの大切な孫やひ孫たちの未来が、
この「イメージという名の虚構」に飲み込まれ、
窒息してしまわないことを、ワタクシは切に、切に願っております。
