こんにちは、あかねです。
93年という長い人生を歩んできた私にとって、今回の2025年参議院選挙は本当に特別な意味を持つものでした。
戦前戦後の激動、高度経済成長、バブル崩壊、そして平成から令和へ。
数々の政治の変化を見てきましたが、今回のような結果は、まるで日本の政治が新しい扉を開こうとしているような、そんな予感がするのです。
歴史の証人として感じた「転換点」
7月20日の投開票日、私は息子の家のリビングでテレビにかじりついていました。
開票速報を見ながら、胸の奥で何かがざわめいているのを感じていたのです。
自民党39議席、公明党8議席。
合計47議席。
非改選を合わせても122議席で、過半数に3議席足りない——。
アナウンサーがそう告げたとき、私は思わず「あらまあ」とつぶやいてしまいました。
これはね、本当にすごいことなんです。
自民党が結党されたのは1955年、私が20代の時でした。
それから70年、たしか、自民党は、一度も衆参両院で同時に過半数を割ったことがなかったと思いますが、ついにその日を迎えたのです。
まさに歴史の転換点に立ち会っているような、そんな気持ちになりました。
自民党の勢力が弱まった時が過去のもありました。
1993年、私が60代のときでしたか、細川護熙さんが総理大臣になった時、
2009年、私が70代の時、民主党の鳩山由紀夫さんが政権を取った時などありました。
そして今回、こうした政治の大転換と判断したいと思います。
でも過去の転換点と違って、今回は野党がバラバラで、一つの大きな政党に政権が移るわけではないですね。
これまでとは全く違う形の転換点なんです。
だからこそ、これからどうなるのか、本当に読めないし、ある意味では一番興味深い状況かもしれませんね。
投票率の上昇に見た希望と複雑な心境
今回の選挙で嬉しかったのは、投票率が58.51%まで上がったことです。
前回より6ポイント以上も高くなって、特に若い人たちが投票所に足を運んでくれた。
これはもう、民主主義にとって本当に喜ばしいことです。
でもね、その一方で複雑な気持ちもあるんです。
投票率は上がったけれど、その票の行き先を見ると、ちょっと心配になってしまうところがあって…。
ワタクシからみれば、与党の補完勢力的政党、選挙中に外国人排斥へ争点をずらそうとしたところが、大幅に議席を増やしたのは、少し怖い気もするのです。
戦前の雰囲気を知っている者として言わせてもらうと、「外国人はこうだ、ああだ」という話が大きな声で語られ始めると、なんだか昔の嫌な記憶がよみがえってくるんです。
もちろん、そういった政党に票を入れた方々の中には純粋な気持ちで投票された方も多いと思います。
でも結果として、排外的な考え方が力を持つようになってしまったのは、やはり心配です。
護憲勢力への複雑な思い
私は戦争を経験した人間として、平和憲法はとても大切だと思っています。
だから共産党やれいわ新選組、社民党といった護憲を掲げる政党にはもっと頑張ってほしいと思っていました。
でも現実は厳しくて…。
共産党は4議席から2議席に減り、れいわは2議席から3議席に増えたとはいえ、社民党は1議席維持がやっと。
立憲民主党は22議席を維持しましたが、本当に護憲の気持ちがあるのか、ちょっと疑問に思うところもあります。
93年生きてきて思うのは、理想と現実の間には深い川が流れているということです。
でも、その川を渡ろうとする人たちがいる限り、希望は消えないのだとも思います。
消費税減税への期待と不安
今回の選挙で一番の争点になったのが物価高対策でした。
スーパーで買い物をするたび、「あらまあ、また上がってるのね」とため息をつく毎日。
年金生活の身には本当にこたえます。
だから多くの野党が消費税減税を公約に掲げてくれたのは、本当にありがたいことでした。
国民民主党の「全品目5%」、立憲民主党の「食料品1年間0%」、参政党の「消費税の段階的廃止」、共産党やれいわの「消費税ゼロ」など。
それぞれ違いはあるけれど、私たちの生活を思ってくれている気持ちは伝わってきます。
でもね、選挙が終わった今、彼らが本当にその約束を守ってくれるのか、そこが一番大切なところです。
口で言うのは簡単だけれど、実際に法律を作って、予算を組んで、実現するのは大変なことです。
財源はどうするの?
経済への影響は?
そんな難しい話になると、野党同士でも意見が分かれてしまう。
消費税を1%下げるだけで2兆8000億円、食料品を非課税にしたら年間4兆円から5兆円のお金が必要になるそうです。
これはね、私たちの家計で言えば、月収30万円の家庭が突然4万円の収入を失うようなものです。
大変なことですよね。
でもね、財源問題は、ワタクシは、消費税を当てている大企業減税を止めるだけだと考えているので心配なしですが。
これについては、この前のブログや動画でまとめました。
野党連携への期待と「補完勢力」への警戒
与党が衆参両院で過半数を失ったということは、これからの政治は野党の協力なしには何も決められないということです。
これは本当に大きな変化で、私たちにとってはチャンスでもあります。
でも同時に、野党がバラバラになってしまうリスクもあるんです。
自民党は今頃、国民民主党や維新の会に「一緒にやりませんか?」と声をかけているかもしれません。
そうやって野党を「補完勢力」にしてしまおうとするのは、政治の常套手段ですからね。
野党の皆さんには、自分たちが選挙で訴えた公約を忘れずに、国民のための政治を貫いてほしいと思います。
与党に取り込まれて、結局は自民党政治の延命に手を貸すようなことになったら、私たちが投票した意味がなくなってしまいます。
これからの時代に必要な「監視の目」
選挙が終わって、多くの人がまた日常に戻っていくでしょう。
でも、私は思うのです。
選挙はゴールではなく、スタートなんだと。
大手マスコミは、きっと表面的な報道しかしないでしょう。
与党が過半数を失ったとか、野党が躍進したとか、そんな話ばかりで、本当に大切な「公約がちゃんと守られるか」という部分には踏み込まないかもしれません。
だからこそ、YouTubeやSNS、ブログといった私たちの身近な媒体が大切になってくるんです。
政治家の皆さんが選挙で約束したことを、私たち国民がしっかりと覚えていて、「あの時こう言いましたよね?」と声を上げ続けること。
それが民主主義の基本だと思います。
政治は遠いところにあるものではなく、私たちの毎日の生活そのものなんです。
お米の値段、電気代、病院の窓口負担、年金の額——すべて政治の結果なんです。
最後に伝えたい思い
若い皆さんには、今回投票に行ってくださったことを心から嬉しく思っています。
でも投票はスタートであって、ゴールではありません。これからが本当の勝負です。
政治家の皆さんが公約を守るか、私たちの生活が本当に良くなるか、それを見守り続けたいと思います。
時には声を上げ、時には批判し、時には応援する。
そうやって政治と向き合い続けることが、民主主義を守ることにつながるのです。
戦争を経験し、戦後復興を見て、高度経済成長もバブル崩壊も乗り越えてきた私から皆さんに伝えたいのは、「諦めないでください」ということです。
政治は変えられます。
社会は良くなります。
でも、それは私たち一人一人が関心を持ち続け、行動し続けるからこそ実現するものなんです。
2025年の参議院選挙は、確かに歴史の転換点だったと将来言えるようにしたいものです。
でも、その転換がどちらの方向に向かうかは、これからの私たちにかかっていると思います。
最後の一句
夏祭り
公約守るか
見守らん
93年の人生で学んだこと、それは政治への関心を絶やしてはいけないということ。
選挙は終わりではなく、本当の始まりなのですから。