2026年衆院選:15年戦争の「愚かな」再来を防ぐために — 歴史の教訓と現代政治の相似点を解剖する

人生エッセイ

みなさん、こんにちは。あかねです。

今年の衆議院選挙、まるで、遠い昭和の日々が、音もなく忍び寄ってくるような、そんな不穏な気配を感じるのです。

戦後80年という大きな節目を越えた今、ワタクシたちは重大な分岐点に立っています。

それはまるで、霧の立ち込める峠道で、どちらに進むべきか問われているような、

片方は平和への道、もう片方は、かつて歩いた破滅への「いつか来た道」。

あの時代の空気が、また――

「15年戦争」という名の、醜い真実

1931年、ワタクシが生まれたその年に満州事変が起きました。

昭和6年、横浜の下町で産声をあげたワタクシの人生は、まさに戦争と共に始まったのです。

戦前、あの戦争を「資源確保のため」とか「アジア解放のため」という、もっともらしい理屈で理解しようとしていました。

そして、盛んに言われだした「大東亜共栄圏」。

日本を中心とした東アジア・東南アジアの経済・政治ブロック構想です。

1940年7月、第2次近衛文麿内閣が「基本国策要綱」で「大東亜新秩序」を宣言し、欧米列強の植民地支配からのアジア解放を掲げました。

「八紘一宇」(はっこういちう)の精神のもと、日本・満州国・中国(汪兆銘政権)を中核に、

共存共栄の経済圏を目指すとされ、軍需資源(石油・ゴム・錫など)の確保が実質目的でした。

1940年の初期のころは、 日本・満州・中国でした。

1941から43年頃は、東南アジア(蘭印・仏印・マレー・ビルマ・タイ)、フィリピン、オセアニアまでひろがりました。

そのころ、黒板に大きくアジアの地図を先生が描いて、日本の勢力が広がっていると、力強く教えられたものです。

表向きはアジア諸民族の解放を謳いましたが、実態は日本の軍事支配と資源収奪で、占領地での強制労働や経済搾取が横行しました。

南進政策(対米英開戦)の正当化に利用され、戦後には帝国主義のプロパガンダとして批判されています。

「アジア解放」という大義の嘘っぱち。

斎藤隆夫という勇気

1940年、昭和15年のことです。衆議院本会議で、斎藤隆夫という議員が立ち上がりました。

当時、日本中が「聖戦だ!」「鬼畜米英だ!」と熱狂の渦に巻き込まれていました。

その熱い、熱い空気の中で、斎藤さんはたった一人、冷たい水を差したのです。

「この戦争に大義はあるのか」「犠牲ばかりが増えて、何を得るというのか」と。

山本七平という評論家が後に分析したように、斎藤さんの演説は、熱狂という名の「沸騰したお湯」に、論理という「氷水」を注ぎ込む行為でした。

次の書籍で紹介されています。

でも、議会は彼を除名してしまった。ブレーキを踏もうとした人を、自分たちの手で車から放り出してしまったのです。

ワタクシ、あの時まだ9歳でしたが、大人たちの異様な熱気を覚えています。

誰もが「おかしい」と思っても、口に出せない。出せば「非国民」と呼ばれる。

空気という名の、目に見えない独裁者が、日本を支配していたのです。

メディアが煽る、人工的な熱狂

1920年代、ワタクシが生まれる前、新聞は軍縮を支持していました。平和を説いていたのです。

でも、満州事変が起きると、メディアは豹変しました。

「戦争記事は売れる」という、浅ましい商業主義から、ナショナリズムを煽り立てたのです。

まるで、視聴率のためなら何でもする、今のワイドショーのように。

新聞の号外が出るたび、人々は群がり、奪い合いました。

戦況を報じる記事は、まるで娯楽小説のように脚色され、国民を酔わせました。

人工的に作られた熱狂―それがメディアによって増幅され、日本中を覆い尽くしたのです。

今はどうでしょう。

複雑な現実を「攻められたらどうする」「強い日本」「敵と味方」という単純な色分けに塗り替え、

組織的に動員された声を「国民の声」と錯覚させる。

同じ構図が、また繰り返されているのです。

日本会議の研究

『日本会議の研究』 (扶桑社新書)菅野 完(すがの たもつ)著に詳しく書いてあるお話です。

日本武道館を埋め尽くす「偽りの声」

安倍政権のとき、ワタクシは驚きました。

閣僚の約8割が「日本会議国会議員懇談会」という組織に所属していたのです。

8割ですよ!まるで、一つの思想で塗り固められた内閣。

これは民主主義というより、何か別の形です。

日本会議――聞き慣れない名前かもしれませんが、これは神社本庁はじめ、

神道、仏教系の本来は教義の異なる宗教団体が「束」になってできた組織です。

一つ一つの教団は小さくても、束ねれば巨大な力になる。

まるで、細い竹を束ねて強い矢にするように。

そして彼らは、全国から信者をバスで動員して、日本武道館を埋め尽くす「改憲1万人大会」を開くのです。

政治家たちは、この光景を見て「これが国民の声だ」と言います。

でも、それは作られた絵なのです。演出された熱狂なのです。

彼らを束ねる、たった一つの「合意」

日本会議の目的には次の事項が並んでします。
  1.  皇室中心: 皇室を尊重し、国民の精神的支柱とする
  2. 憲法改正: 新しい時代にふさわしい「新憲法」を制定する。
  3. 愛国教育: 国の名誉と国民の命を守る政治と、日本の感性を育む教育の創造
  4. 靖国神社参拝: 国の安全と世界への平和貢献(英霊の顕彰)
  5. 伝統的家族観: 共生共栄の心でむすぶ世界との友好(家族の絆の重視)

この目的のために、教義も違う、信じる神様も違う宗教団体が、なぜ一つになれるのか。

その答えは、驚くほど単純で、驚くほど時代錯誤です。

『日本会議の研究』によると、それは、「女子供は黙ってろ」という、強固な家父長制への執着。

選択的夫婦別姓への反対、ジェンダー平等への攻撃、子供の権利の否定。

すべては、女性や子供を「伝統的な家族」という檻の中に閉じ込め、男性が支配する秩序を取り戻そうとする動きです。

彼らにとって、リベラリズムとは「敵と共に生きる」という面倒な手続き。

それを破壊して、自分たちの「正しい」秩序を押し通すこと、これが真の目的なのです。

憲法9条の改憲も、この復古的な国家秩序を取り戻すための、象徴的な儀式に過ぎません。

ワタクシ、昭和初期の「良妻賢母」教育を受けた世代です。

「女は家にいるもの」「男に従うもの」と叩き込まれました。

でも、戦後、憲法が変わり、ワタクシたちは初めて人間として認められたのです。

あの解放感を、もう一度失うなんて、そういう考えをもつ議員集団が

日本の政治を動かしている、ワタクシには耐えられません。

平和憲法は「再発防止策」そのもの

ポツダム宣言という契約書

1945年8月、日本はポツダム宣言を受け入れました。

その宣言には、こう書かれています――日本国民は「無分別な軍国主義」を永久に除去しなければならない、と。

憲法9条は、この要求に応えて生まれました。

それは、日本が国際社会へ復帰するための契約書だったのです。

「二度と戦争はしません」という、世界への誓約。

9条を壊そうとする動きは、この戦後の国際秩序そのものへの反逆です。

まるで、更生を誓った人が、また同じ過ちを繰り返そうとするように。

「死者の投票」を思え

ワタクシの同級生の多くは、戦争で亡くなりました。

女学校の友人たちは、空襲で、病気で、飢えで、次々と消えていきました。

ワタクシの住んでいた横浜は、大空襲で、街は焼け野原になりました。

その時の様子は、以前、ブログや動画でお話させて頂きました。

学徒動員で工廠からの帰りに横浜大空襲にあいました。

逃げて逃げて奇跡的に生き残ったワタクシの目に入ったのは、黒焦げになった人々の塊が折り重なった光景でした。

今、彼らには投票権はありません。

でも、ワタクシには聞こえるのです。彼らの声が。

「戦争は絶対だめだ」

「戦争は、時のバカな支配者が勝手に始めたものだ」

「二度と繰り返すな」

歴史とは、今を生きる者だけの特権ではありません。

「死者の投票」に思いを起こしてください。

数多の犠牲者たちが、命を賭して遺した教訓を、ワタクシたちは裏切ってはならないのです。

今、ワタクシたちは、生きて、投票ができるのです。

あなたの一票が、未来を決める

2026年の衆議院選挙。

これは、単なる政権選択ではありません。

これは、かつて日本を破滅させた軍部を再びコクピットに招き入れるのか、

それとも拒絶するのかを問う、事実上の「歴史の審判」なのです。

ワタクシたちの一票一票が、平和憲法を守る政治家を選び、国家のハンドルを正しい人に握らせる、

それこそが、真の「再発防止策」の完結なのです。

94年生きてきて、ワタクシが学んだこと。

それは、平和は空気のように当たり前のものではないということ。

それは、たゆまぬ努力で、一票一票で、守り抜かなければならないものなのです。

戦後80年を経た今、ワタクシたちは、過去の犠牲者と未来の子供たちに対して、責任を負っています。

その責任を果たすために――どうか、投票に行ってください。

平和憲法を守り抜いてください。

それが、ワタクシからの、心からのお願いです。

【最後の一句】

「焦げた友 無念晴らすは この一票」

友の無念を晴らすのは、今を生きるワタクシたちの一票だという強い意志を表現しました。

人生エッセイ
この記事を書いた人
akane

90年の人生を振り返ってブログとYouTubeで独り言朗読音声を残しています。娘、息子や孫、ひ孫にパソコン、スマホを習って挑戦!「あかねの独り言制作実行委員会」なるものを結成してくれて90年の現代史を残すんだ!とワイワイ手伝ってくれています。長生きするのもワルクナイ!

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