平和憲法を守って「攻められたらどうする?」

人生エッセイ

今日は、私がこれまで語ってきた戦争の現実、そして戦後の日本に希望をもたらした憲法への思い、

さらに今、皆さんが抱いているかもしれない「攻められたらどうするんだ?」という問いについて、

生まれてから思春期まで、ずっと戦争だった私が、正直な気持ちでお話ししたいと思います。

 

動画へのコメントについて

私の独り言動画にたくさんのコメントを書き込んでいただいております。まったく「独り言」ではなくなっていますね。余りの多さに戸惑っておりますが、私が女性で高齢者なのでお気軽に書き込んでいただいているのかと思います。

コメントの中には、「お前は、隣国の工作員か!」などと書き込む方もみえます。前回の動画でも申し上げましたが、私は、現在、日本人ですが、もうすぐ「黄泉の国人」になりますのでご安心ください。

それからもう一つ、「お前はAIだろ!」という書き込みです。動画の概要欄をご覧くださってから書き込んでいただければ幸いでございます。「チームあかね」が奮闘しております。愛すべき家族です。

過激なコメントをなさる方々は、たいてい動画も全部見ないで概要欄もスルーして、言いたいことだけ書き込みをされているのだと推測いたします。

ユーチューブの管理画面を見ると視聴者さんは、ほとんど男性の方のようです。モテる男性は、エレガントに「ウイットにとんだ」書き込みをされます。カッコいい、コメントをお待ち申し上げます。

シニアの方々へのメッセージ

この動画を始めたのは、戦前、戦中、戦後を生き抜いた私だからこそ語れることがあるはずだと考えたからです。残り少ない時間でなんとか残してまいりたいと思っております。

それから、もう一つ申し上げます。シニアの方々、もっと声をあげませんか。このチャンネルへコメントを書き込むのもいいですし、できたらご自分でチャンネル開設してユーチューバーになりませんか。知的財産を残して老後を図々しく生きませんか。

ここで一句いきます。

「九十三・まだまだ言いたい・ことばかり」

おそまつでした。

戦争が残した、消えない記憶

私は15歳の時に終戦を迎えました。それまでの日々は、筆舌に尽くしがたい苦しさと不安に満ちていました。

尋常小学校の頃には、すでに日中戦争が始まっていて、学校では「宮城遥拝(きゅうじょうようはい)」が日課となり、愛国心や軍事精神を育む教育が重視されていました。

やがて太平洋戦争が始まると、私たちも学徒動員で工場へ働きに行くようになりました。戦闘機部品の組み立てや弾丸検査など、常に危険と隣り合わせの緊張感を強いられていました。

食べるものは十分ではなく、米は貴重で、麦や芋を混ぜて食べ、サツマイモがご馳走でした。少しでも食料を手に入れるために、母と着物を持って農村へ物々交換に行った日々も、今となっては遠い記憶です。

そして、横浜での大空襲。さらに、静岡の疎開先から見た夜空を焦がす空襲の光景は、遠くの街が炎に包まれ、空一面が赤く染まる、まさに地獄絵図でした。

その後の惨状。黒焦げになった人の塊が幾重にも重なっている光景は、今でも心に深く刻まれています。なぜ、何の落ち度もない人々が、あのように無残に黒焦げになって消えていかなければならなかったのか。この疑問は、93歳になった今も、私の心から離れません。

栄養失調で兄を亡くした悲しみは、今も私を突き動かす原動力です。あの恐ろしさを二度と繰り返さない。この強い意志こそが、私の人生の原点なのです。

新しい憲法への希望

終戦の翌年、私たち国民に新しい憲法について知らせるための冊子が配られました。中学1年生向けには『あたらしい憲法のはなし』、各家庭には憲法普及会が作った『新しい憲法 明るい生活』。

平易な言葉と挿絵で書かれたそれらの冊子を、私はむさぼるように読みました。そこに書かれていたのは、政府の行為によって二度と戦争の惨禍が起こることのないようにするという強い決意。そして、平和を愛する諸国民の公正と信義に信頼して、日本の安全と生存を保持しようという、希望に満ちた言葉でした。

『新しい憲法 明るい生活』の発刊の言葉には、「古い日本は影をひそめて、新しい日本が誕生した」とありました。この言葉を読んだ時、私はどれほどの希望を感じたことでしょう。

戦争放棄、基本的人権の尊重、国民主権

私には、難しい言葉もたくさんありましたが、これから日本は、あの苦しい戦争とは無縁の平和で、私たち一人ひとりの暮らしが大切にされる国になるのだと、本当に嬉しくなったことを覚えています。

憲法は、単なる法律の条文ではありませんでした。それは、個人の尊厳を守る社会的契約であり、私たちが安心して暮らせる社会を築くための約束だったのです。

私が日本国憲法を「人類の英知の結晶」だと考えるのは、そこに込められた理念が、単に一国の事情や一時代の要請を超えた普遍的な価値だからです。

「戦争は金儲け」という真実と、現在の懸念

しかし、今、この平和憲法の中心である9条を変えようという動きに、私は不安を感じずにはいられません。

以前、山本太郎さんの話を聞いて、「戦争は金儲けのために行われている」という言葉です。私も子育てがひと段落したころから、憲法に関するものや世界経済に関する書籍も読むようになりました。山本太郎さんの動画でおっしゃっていることには、うなづけることが多々ありました。

世界の緊張が高まるたびに、ロッキード・マーチンやレイセオンといった軍事産業の株価が確実に上がっていく様子が示されていました。そして、軍事産業のトップにいた人物が、バイデン政権では国防長官に就任している。

国民の命を守らない国家とは一体何なのか、戦争で「得をするのは一部だけ」、そして「犠牲になるのは国民」だという現実から目を背けてはなりません。

「攻められたらどうするんだ?」への私の答え

憲法前文には「政府の行為によって再び戦争の惨禍が起こることのないようにする」と書かれています。そして憲法9条は、武力による戦争を放棄し、戦力を持たないと定めています。さらに、自衛権は当然の自然権であるというのは前提でお話しいたします。

では、「攻められたらどうするのか」という問いに、私はこう考えます。

私たちが目指すべきは、武力ではなく、徹底した外交と国際連携による平和の構築です。もし侵略の兆候があれば、国際社会と連携して経済制裁や外交的圧力をかけ、その行動を抑止しなければいけないと思います。

軍事演習の透明化やホットラインの設置といった「信頼醸成措置」を積極的に推進し、誤解や偶発的な衝突を防ぐ努力を続けるべきです。

万が一トラブルが起きたとしても、国際機関や第三国の仲介によって、武力ではなく対話で解決を目指すべきです。国際司法裁判所への提訴など、国際法のルールに則って問題解決を図る。

戦争は一度始まれば、国民の命や暮らし、未来を根こそぎ奪い去ります。でも、でも、でも、ウクライナを見ろという書き込みがされそうです。だからこそ、「戦争を起こさせない」ための知恵と努力を尽くすことこそが、最大の備えだと信じています。

かつて幣原喜重郎元首相は、憲法9条について「戦争の主なる原因は中途半端な、役にも立たない軍備を持つことにある。むしろ積極的に軍備を全廃し、戦争を放棄してしまうのが、一番確実な方法だ」と述べたと言われています。

また「日本が世界世論を味方につければ、いかに武力を持っていたって、実に役に立たない」とも語っています。これは、軍事力に頼らず、国際社会の信頼と世論を味方につけることこそが、真の安全保障であるという、深く重いメッセージだと私は受け止めています。

平和外交の必要性

もちろん、現実は理想通りにいかないことも多いでしょう。ですが、だからこそ「平和外交」の道をあきらめず、具体的な行動と国際連携を積み重ねることが、戦争を未然に防ぐ一番の力になると私は考えています。

日本共産党の田村智子さんも、「徹底した平和外交が大切で戦争は平和外交の失敗だ」と、どこかの動画でおっしゃっていました。

今現在、お隣の国々に対して、いまの政府は何をしているでしょうか。アメリカ追随の外交と政策ばかり行っているのではないでしょうか。

アメリカ従属の現在の日本の政治や経済の状態で憲法9条骨抜きにして、さらに廃止などすると、とんでもないことになります。

徹底した平和外交のできる政治家を日本人がしっかりと選び、育てていく必要が、今、あるのです。そうした政治家集団が内閣を組織して真の独立国家となった日本でなら憲法をより時代に合ったものに改正する議論にも、私は、参加してみたいと思います。

とても、とても、現在の国会の議員構成や内閣では、憲法改正はやめてもらいたいと考えております。

次の世代への願い

憲法は、私たち一人ひとりの幸せと平和な社会を守るための土台であり、日本の未来をどう築いていくかという国の根本に関わる重要な問題です。

私の戦争体験から来る平和への願いを、次の世代にしっかり伝えたい。孫やひ孫たちには、私が見たような恐ろしい光景を、絶対に見せたくないのです。

憲法は「生きた文書」であり、時代とともに解釈や運用は変化していくものだと言われます。確かにそうでしょう。しかし、その根底にある平和への願いという普遍的価値は、いかなる時代においても守られるべきです。

憲法を守るとは、過去の教訓を未来へとつなぐ不断の努力であり、各世代がその時代の課題に応じて憲法の精神を丁寧に再解釈していく営みなのです。

今年の参議院選挙では、ぜひ皆さんも各政党の憲法に対する考え方をよく見て、ご自身の考えと照らし合わせ、投票する政党を決めていただけたらと思います。

難しいと感じるかもしれませんが、私たち国民一人ひとりが憲法について考え、議論し続けることが何よりも大切だと信じています。

平和は、黙っていては守れません。一人ひとりの声が集まって、初めて大きな力になるのです。

おわりに

私の中には、終戦の時に思った疑問が、まだ解決していません。なぜ戦争があるのか、あの大空襲で、何の落ち度もない人々が、なにゆえに黒焦げになって無残に消えていかなければならなかったのか、という疑問です。

私が、今、こうして動画の原稿を綴っていることが奇跡のようなものです。あんな戦争は二度とこりごりです。

私はもう90年以上も生きましたが、子供たちや孫、ひ孫たちのこれからを考えています。このユーチューブを始めたのは、戦前、戦中、戦後を生き抜いた世代だからこそ語れることがあるはずだと考えたからです。

動画の原稿を綴りつつ、終戦の時に思った疑問を一つ一つ解決していきたいと思います。

最後に一句いきます。

「AIが・私より若く・描いてる」

おそまつでした。

人生エッセイ
この記事を書いた人
akane

90年の人生を振り返ってブログとYouTubeで独り言朗読音声を残しています。娘、息子や孫、ひ孫にパソコン、スマホを習って挑戦!「あかねの独り言制作実行委員会」なるものを結成してくれて90年の現代史を残すんだ!とワイワイ手伝ってくれています。長生きするのもワルクナイ!

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