皆さま、こんにちは。あかね でございます。
今日も、少し真面目なお話をさせてくださいね。
先日、わたくしがいつも注目しております伊勢崎賢治さんが、当選後、初めての国会で石破総理と議論されている動画を拝見いたしました。
参議院のインターネット審議中継でノーカットで見ることができます。
トップの検索窓から検索できます。

伊勢崎さんのお話は、いつもわたくしたち国民が本当に知るべきことを、まるで霧を晴らすように分かりやすく教えてくださいます。
今回は特に、日本の安全保障の根幹に関わる「地位協定」と、わたくしの心を深く痛める「ガザの問題」について、
お二人のやり取りを、90年以上この国を見つめてきたわたくしなりの想いと共に、皆さまにお伝えしたいと思います。
1.国際比較での「地位協定」と「レシプロシティ」の問題
まず、伊勢崎賢治さんが石破総理に問われたのは、「国際比較での地位協定の問題」でした。
その核心にあるのは「レシプロシティ」(相互主義)という概念だそうです。
伊勢崎さんは、かつて研究者だった頃から石破総理とこの問題について語り合ってこられたとおっしゃっていましたね。
この「レシプロシティ」は、単なる経済的な話ではなく、「米軍を受け入れる国が法的にアメリカと平等になること」を意味するのだそうです。
もし、日本の軍隊がアメリカに駐留するとして、アメリカが許さないことは、アメリカも日本でできないようにするという、主権国家として当然の対等な関係です。
伊勢崎さんはこれを、「自由なき駐留」と指摘されています。
そして、他の全ての同盟国ではこのような平等な関係が当たり前になっているにもかかわらず、
日本だけが取り残されていることに強い問題意識を表明されていました。
その例として、カタールのケースが挙げられました。
2019年に米国がイランを空爆しようとした際、カタール首相が「米軍基地を他国への攻撃に使わせない」と明言し、米国に拒否権を行使したというのです。
伊勢崎氏の質問の引用です。
「空爆に使われたB2ステルス爆撃がアメリカからアメリカ本土から取り飛び立ったことです。イランまで36時間かけてです。イランと目と鼻の先タールには中東最大のご存知のようにアメリカ 空軍基地があるのにも関わらずであります。」
伊勢崎さんは、日本も在日米軍基地が他国への攻撃に使われそうになった時、拒否する権利を地位協定に明記し、
平時から世界に発信することが日本の国防にとって必要だと総理に問いかけました。
これに対し、石破総理は、伊勢崎さんの問題意識が「そのまま残っている」と応じられました。
地位協定の「事前協議」については、「日本としてそれはできないということがございます」と述べられ、日本が拒否権を持つことを示唆されたように感じました。
しかし、その事前協議のあり方や、地位協定の改定については、与党内でしっかり議論を重ねていく必要があるとのお考えを示されました。
総理は「今日はこのあたりでご容赦をいただき」と、少し困ったようなお顔をされていたのが印象的でしたね。
わたくしのような戦争体験者からすると、この「地位協定」の問題は、日本の「主権なき」状態と重なって見えます。
伊勢崎さんが指摘されるように、日米地位協定は、他のNATO諸国の協定と比較しても、
アメリカに極めて寛大な特権を認めてきた結果、日本の主権が大きく損なわれているのです。
例えば、米兵が事件を起こした場合の刑事裁判権の行使や、基地の環境汚染調査、米軍機の訓練・運用に
日本の法律が及ばないことなど、多くの面で日本側が不利な立場にあるとされています。
さらに、「自由出撃」の問題は、日本が予期せぬ戦争やテロに巻き込まれる可能性をはらんでいます。
伊勢崎さんは、在日米軍基地から米軍機が出撃して他国を攻撃した場合、
日本が国際法上合法的な攻撃目標となり得る「自動参戦システム」が組み込まれているとまで警告されています。
嘉手納基地などに米軍以外の国籍の軍用機が、日本政府への通告もなく飛来し、実働している現状もあるというのですから、驚くばかりです。
「伊勢崎賢治/著 14歳からの非戦入門」にそのようなことが書いてありました。
伊勢崎さんは、この日米地位協定の不平等性こそが、憲法改正論議の前に日本国民が力を合わせて取り組むべき最優先事項であると強調しておられます。
わたくしも、本当にその通りだと思います。
日本の平和と主権を取り戻すためには、まずこの「不平等な関係」を見直すことが不可欠なのではないでしょうか。
伊勢崎氏が「日米地位協定の改定を超党派で考える会」を発足させ、総理も祝辞を述べられたとのこと。
そして、伊勢崎氏は、この会を超党派議連しますと国会の場で発言されました。
日本の主権回復のために大きな力を発揮してほしいと願っております。
2.心を痛める「ガザの問題」
次に、伊勢崎さんが問いかけられたのは、わたくしたちの心を深く痛める「ガザの問題」でした。
伊勢崎さんは、日本政府も支持する「2ステートソリューション(二国家解決)」について、
「パレスチナはそもそも国家ではないため、空虚な響きでしかない」と厳しく指摘されました。
「2ステートソリューション(二国家解決)」とは、イスラエルとパレスチナの領土紛争をめぐる「2ステートソリューション(Two-state solution、二国家解決)」は、
イスラエルと独立したパレスチナ国家が、それぞれ平和かつ安全に共存することを目指す国際的な和平案です。
具体的には、ヨルダン川西岸およびガザ地区、東エルサレムを含むパレスチナ国家の樹立を想定しています。
そして、この解決策が結果的に「イスラエル政府の蛮行を推認する免罪符」に成り下がっているとも述べられています。
ガザの状況が「ジェノサイド(大量虐殺)」であることを否定することが難しくなってきている現状に触れ、
G7の中でもパレスチナを国家承認する動きが強まっていることを引き合いに出されました。
伊勢崎さんは、イスラエルの蛮行を止めるために残された外交手段は、もはや「パレスチナ国家承認」しかないと力強く訴え、総理にこの点での見解を求めました。
石破総理は、この問題について「人道上の問題」であるという強い問題意識をお持ちだと表明されました。
そして、「即時停戦」の必要性を強調し、この非人道的な状況を一刻も早く解消するために、
日本国として「最大限の努力をしていかなければならない」と考えていると答弁されました。
わたくしは、テレビのニュースでガザの映像を見るたびに、胸が締め付けられるような思いがいたします。
あの横浜大空襲で見た、何の落ち度もない人々が無残に消えていく光景と重なってしまうのです。
炎に包まれる街並み、逃げ惑う人々、瓦礫の下から聞こえる声。
戦争の悲惨さは、どの時代も、どの場所でも変わりません。
人間の命の重さも、涙の塩辛さも、母親の嘆きも、すべて同じなのです。
伊勢崎さんがおっしゃるように、戦争は決して「いきなり始まる」ものではなく、その背後には複雑な歴史や政治の絡み合い、そして「金儲け」という冷たい現実が横たわっているのだということを心に刻んでおります。
世界のどこかで緊張が高まるたびに、ロッキード・マーチンやレイセオンといった軍事産業の株価が跳ね上がると聞くと、おぞましい感覚を覚えます。
「国民の命を守る」という国防の本質を考えれば、戦争をしないことが最善の備えです。
伊勢崎さんが、武力による解決ではなく、徹底した外交と国際的な連携によって「戦争を起こさせない」平和な環境を築くことこそが
「最大の備え」だと訴えておられるように、わたくしたちは、この恐ろしい仕組みから目を背けてはならないと思います。
今回の伊勢崎さんと石破総理のやり取りは、本当に短い時間叱りませんでしたが、本質を突いた日本の安全保障のあり方、
そして国際社会での日本の役割について、深く考えさせられるものでした。
わたくしは、日本国憲法に込められた平和への願いが、これからもずっと日本に根付いていくことを心から願っております。
そして、「徹底した平和外交をやり遂げる覚悟のある政治家を、わたくしたち日本国民が、自分たちの手で賢く選び、育てていくこと」が、何よりも大切だと信じております。
93歳の願いと決意
今回の伊勢崎さんと石破総理のやり取りは、日本の安全保障のあり方、そして国際社会での日本の役割について、深く考えさせられるものでした。
まるで、霧の中で道を探している日本に、一筋の光を当ててくれるような議論でした。
わたくしは、横浜大空襲の炎の中で誓った想いを、今も胸に抱いております。
日本国憲法に込められた平和への願いが、これからもずっと日本に根付いていくことを心から願っております。
そして、「徹底した平和外交をやり遂げる覚悟のある政治家を、わたくしたち日本国民が、自分たちの手で賢く選び、育てていくこと」が、何よりも大切だと信じております。
政治は狭い永田町の話ではありません。
わたくしたちの暮らし、子どもたちの未来、そして、この美しい国の行く末を決める、とても身近で大切なことなのです。
皆さまも、ぜひこの機会に、ご自身の目で情報に触れ、この国の未来について深く考えてみてくださいね。
テレビの向こうの議論を、まるで自分ごとのように受け止めて、一緒に日本の将来を考えていきましょう。
93年間この国を見つめてきたわたくしからの、心からのお願いです。
最後までお読みいただき、誠にありがとうございました。
それでは最後の一句です。
「蝉の声 国会議事堂響けかし 平和の願い」
おそまつさまでした。