2026年1月19日。テレビに映る高市総理の記者会見を、ワタクシは名古屋の息子の家で見ておりました。
「1月23日、衆議院を解散いたします」
その言葉を聞いた瞬間、ワタクシの胸に氷のような冷たさが走りました。
まるで昭和16年、真珠湾攻撃の報を聞いたあの日の朝のような。
国を動かす人々の言葉が、国民の暮らしと真逆の方向へ向かっていく。あの時と同じ違和感を、94年の人生経験が警告してくるのです。
前回の総選挙からわずか1年3ヶ月。いったい何が「国民の信を問う」ほどの緊急事態なのでしょうか。
2026年1月27日衆議院選挙公示です。
党首討論会もいくつか開かれました。みなさんいいことばかり、おっしゃいます。
今まで行っていたことと、違うことをいっぱい、おっしゃいます。
選挙戦に突入いたしましたので、ワタクシなりにまとめて「高市総理発言5つ矛盾点」として整理したいと思います。
横浜の長女が見た「言葉と現実のズレ」
ワタクシは昭和6年、横浜で9人兄弟姉妹の長女として生まれました。
物心ついた頃から「お国のため」「大義のため」という言葉をたくさん聞いて育ちました。
女学校時代は毎朝、教育勅語を暗唱し、学徒動員で工場へ通いました。
でもね、不思議なことに気づいたんです。
「お国のため」と言う人ほど、本当は自分のことしか考えていない。
工場の幹部たちは「生産増強は国家の急務」と檄を飛ばしながら、自分たちだけは配給の良い食料を手に入れていました。
「贅沢は敵だ」と叫ぶ軍人が、闇市で高級品を買っているのを見たこともあります。
高市総理が言う「国民の信を問う」という美しい言葉。でも、その裏で何が起きているのでしょうか。
中道改革連合(公明・立憲の新党)の結党によって政界の地図が塗り替えられ、創価学会が離れていく。
そして韓国から流出した「TMレポート」によって、安倍派と統一教会の深い癒着が明るみに出た。
高市氏に近い萩生田氏らが窓口になっていたという、あの不都合な真実です。
この火消しのための「パニック解散」――それが今回の本質ではないでしょうか。
ワタクシには、戦時中の「大本営発表」と重なって見えて仕方がないのです。
矛盾その一:「物価高対策最優先」という真っ赤な嘘
高市総理は「経済優先」を掲げています。でも、解散によって何が起きたか。
1月の本予算審議が完全に吹き飛びました。
暫定予算というのは、義務的な経費――公務員の給料や年金などの支払い――しかカバーできません。
物価高対策のような政策的経費は含まれないんです。
つまり、本予算の成立は4月末以降。実際に自治体にお金が届いて執行できるのは6月から7月になります。
全国の自治体の首長さんたちからは「金がなくてどうにもならない」という悲鳴が上がっています。
でも政府は、国民の生活を「ほったらかし」にして選挙に突き進んでいるのです。
さらに、高市政権が発足してから市場は大混乱しました。
放漫財政を嫌気した投資家たちが国債を売り、長期金利が2.38%まで急上昇。これは「タカイチ・ショック」とも呼ばれています。
物価高対策が最優先なら、なぜ予算を人質に取るのか。 経済を安定させたいなら、なぜ市場を混乱させるのか。
これは論理として完全に破綻しています。
まるで「火事を消す」と言いながら、自分で燃料を撒いているようなものです。
ワタクシが静岡でシングルマザーとして4人の子供を育てていた1970年代、オイルショックで物価が急騰しました。
トイレットペーパーを求めて店に並んだあの日々を、今でも鮮明に覚えています。
あの時、政治家は何をしていたか。
少なくとも選挙のために予算審議を止めるようなことはしませんでした。
今の政権のやり方は、まるで台所が火事になっているのに「ちょっと選挙に行ってくるから待ってて」と言っているようなもの。
94年生きてきたワタクシでも、こんな無責任な政治は初めて見ます。
矛盾その二:「ワタクシを選んでください」という危うい民主主義
記者会見で高市総理は何度も何度も、こう繰り返しました。
「高市が総理で良いのか、選んでいただきたい」
32分間の会見で、自分の名前を20回以上も連呼したそうです。
でも「自民党」という言葉はわずか2回しか発しなかった。
これは日本の議会制民主主義の根幹を揺るがす、極めて危険な「偽似大統領制」です。
有権者が選ぶのは各選挙区の候補者であって、首相を直接選ぶわけではありません。高市氏に投票できるのは奈良県の有権者だけなんです。
それなのに「ワタクシを選んでください」と全国に向かって言う。
これは制度への不誠実であり、議会軽視も甚だしい。
しかも、すでに国会から指名を受けて、不信任案も出ていない段階で「私を選んでくれるか」と問うのは、自分の首相としての正当性を自ら否定する論理的矛盾です。
そして何より、これは「自民党隠し」の卑劣な戦略なんです。
統一教会との癒着を示すTMレポートの問題から国民の目を逸らすために、個人の人気に頼ろうとしている。
党の不祥事を隠すために、あえて党の名前を出さない。
ワタクシが子供たちに教えてきたことがあります。
「間違ったことをしたら、まず謝りなさい。隠したら、もっと悪くなる」
高市総理がやっているのは、その真逆です。
矛盾その三:消費税減税という「選挙の餌」
選挙の目玉として、高市総理は「食料品等の消費税0%」を打ち出しました。
でも、おかしいと思いませんか。
過去に高市氏自身が語っていたことを、ワタクシは覚えています。
- システム変更には1年以上の準備期間が必要
- レジ改修やエンジニア不足で即効性はない
- 期間限定の減税は無意味で混乱を招く
それなのに今回は、財源も具体的な時期も示さず、まるで魔法のように「減税します」と言っている。
これはポピュリズムの極みです。
本当に減税が必要なら、選挙を待たずに通常国会で法案を提出すれば良いんです。
「選挙に勝ったらやる」というのは、国民の苦境を人質にした究極の卑怯な手法です。
まるで空腹の子供に「お利口にしてたらお菓子をあげる」と言って、従わせようとする親のよう。
でも本当に子供のことを思うなら、今すぐ食事を与えるべきでしょう。
ワタクシが戦後、長女として家族を支えるために働いていた時、政治家の公約を信じて裏切られたことが何度もありました。
「もうすぐ生活は良くなる」「復興は目の前だ」――そう言われながら、現実は厳しいままでした。
言葉は美しくても、行動が伴わなければ意味がない。
90年の人生で学んだ、これが真理です。
矛盾その四:「分断」を煽り、軍事へ暴走する
記者会見で、高市総理はこう言い放ちました。
「国論を二分するような政策を実現する」
ワタクシは耳を疑いました。
リーダーの役割は国民を「統合」することではないのでしょうか。
なぜあえて「分断」を煽り、反対派を排除しようとするのか。
その「国論を二分する政策」の正体は何か。
それは、国民生活を犠牲にした「戦時体制」への回帰です。
今、軍事費は農林水産予算の4倍に達しています。
文教科学振興費や中小企業対策費が猛烈に圧迫されている。
歴代政権が否定してきた「軍事国債」という禁じ手まで使い、将来世代に巨額のツケを回しています。
弾薬会社の国有化検討、これは、戦前戦中に軍隊直轄の国営軍需工場は「工廠(こうしょう)」と呼ばれていたことの復活です。
また、スパイ防止法の推進――日本を「普通の国」と称して「戦争ができる国」へ変質させようとしている。
GDP比3.5〜5%という途方もない軍拡。これは最終的に消費税の増税、社会保障の壊滅を招く「亡国の道」です。
ワタクシは横浜大空襲を経験しました。昭和20年5月29日、街は焼け野原になりました。
真っ黒な煙の中、炭のようになった遺体が転がっていました。
「お国のため」「大東亜共栄圏のため」――そう言って始まった戦争の末路が、あれです。
戦争は必ず、美しい言葉で始まります。
「国を守るため」「平和のため」「自由のため」
でも終わる時は、決まって悲惨です。灰と涙と、失われた命だけが残ります。
色で例えるなら、戦争への道は深紅の絨毯のよう。
最初は華やかに見えるけれど、その赤は血の色なんです。そして一度歩き始めたら、引き返すことはできません。
矛盾その五:現実を無視した「精神論外交」
高市総理は「強い日本」というスローガンを掲げています。
でも、客観的なデータを見てください。
- 中国のGDPは日本の4.5倍
- 軍事力は5〜6倍
この圧倒的な実力差を無視して、「力対力」の精神論でぶつかる。これは国民を蹂躙させるリスクしかありません。
トランプ氏やメローニ氏との親密さを誇る一方で、最重要隣国である中国の習近平国家主席の名すら会見で出さない。対話を完全に拒否している。
これは外交ではありません。幼稚な意地の張り合いです。そしてコストパフォーマンスが最悪です。
精神論に逃避する姿は、かつて日本を破滅に導いた戦時の指導者たちと不気味に重なります。
ワタクシは女学校で「鬼畜米英」と教えられ、「神風が吹く」「大和魂で勝てる」――そう言って、現実から目を背けた結果が、広島と長崎でした。
戦後の出発点である今の平和憲法、特に9条を守り発展させる平和外交の役割を今こそ日本が担うときです。
850億円の血税を使う「自己都合解散」
今回の解散には約850億円もの税金が使われます。
高市氏は当初、内部調査で「単独260議席」を見込んでいました。
でも新党結成の衝撃を受けて、勝敗ラインを「自民・維新で過半数維持」という現状維持レベルまで引き下げました。
「現状維持」で良いなら、なぜ選挙をするのか。
なぜ予算審議を止めて、巨額の税金を使う必要があるのか。
答えは明白です。そこには国民のための大義は一切ありません。
あるのは、TMレポートによる不祥事の露呈を恐れ、人気があるうちに軍拡への「数」を確保したいという、政権の身勝手な論理だけです。
ワタクシが1970年代、シングルマザーとして子供4人を育てていた時、1円でも無駄にできませんでした。
もやしと豆腐だけの夕食の日もありました。
850億円――この数字を聞いて、どれだけの家族が救えるかと思います。
どれだけの子供たちに温かい給食を提供できるか。 どれだけの高齢者に医療を届けられるか。 どれだけの中小企業を支援できるか。
それを、たった一人の総理の保身のために使ってしまう。
データで表現するなら、850億円は:
- 小学校の給食費なら、約340万人分の1年分
- 待機児童問題なら、保育所約425施設分の建設費
- 高齢者福祉なら、特別養護老人ホーム約170施設分
これだけの希望を、「自己都合」で捨てているんです。
威勢の良い言葉に隠された本質を見抜く
94年生きてきて、ワタクシが確信していることがあります。
本当に国民のことを考えている政治家は、静かに仕事をする。
大声で「国民のため」と叫ぶ人ほど、実は自分のことしか考えていない。
高市総理の会見を見て、ワタクシは戦時中の軍部の幹部を思い出しました。
彼らも「お国のため」と大声で叫びながら、実際には自分の出世と保身しか頭になかった。
国民の命は数字でしかなく、統計でしかなかった。
思いがけない結末――
それは、こういう政治家を選び続けた先に待っているのは、私たちが望んだ未来ではなく、私たちが最も恐れていた過去の再来だということです。
選挙は民主主義の花です。
でも、その花が咲く土壌が腐っていたら、美しい花は咲きません。毒の花が咲くだけです。
ワタクシたちができること
有権者の皆さんに、お願いがあります。
威勢の良い言葉やイメージに惑わされないでください。
「強い日本」「国を守る改革」――こういう言葉は心地よく響きます。
でも、その裏で何が起きているのか。誰が得をして、誰が損をするのか。
それを冷静に見極めてください。
比喩で言うなら、今の政治は「派手な包装紙で包まれた、中身のない箱」のようなものです。
開けてみたら、私たちが必要としているものは何も入っていない。
入っているのは、政治家の保身と利権だけ。
感動を他の感情言葉で表現するなら:
ワタクシは今、悲しみよりも深い、諦めにも似た静かな怒りを感じています。
90年以上の人生で、日本が良い方向へ進んでいると信じたかった。
孫やひ孫の世代には、もっと良い国を残したかった。
でも今の政治を見ていると、また同じ過ちを繰り返そうとしているように見えます。
最後に:90年の人生が教えてくれたこと
ワタクシはもう94歳です。いつこの世を去ってもおかしくない年齢です。
でも、だからこそ言えることがあります。
歴史は必ず繰り返します。
同じ過ちを、同じ言葉で、同じように美化して。
「あの時、気づいていれば」と後悔する前に、今、気づいてください。
予算を人質に取る経済政策。
議会を無視した偽似大統領制。
選挙のための消費税減税という餌。
分断を煽る軍事優先主義。
現実を無視した精神論外交。
これら全てが示す先にあるのは、国民不在の政治であり、国家の危機です。
投票は権利であり、同時に責任です。
この解散が示す論理的矛盾を見抜き、冷徹な審判を下すべき時です。
あなたの一票が、未来を決めます。
ワタクシの孫やひ孫たち、そしてまだ見ぬ日本の子供たちのために。
どうか、賢明な選択をしてください。
【最後の一句】
大義なき 解散に散る 民の春
(意味:大義のない解散によって、国民が待ち望んでいた春のような希望が散ってしまう。本来なら物価高対策で暮らしが楽になるはずだった春が、政治家の保身によって奪われてしまった悲しみと怒りを込めて)
【あかね94才の独り言より】
長い文章を最後まで読んでいただき、ありがとうございました。
ワタクシのような高齢者の繰り言だと思われるかもしれません。
でも、90年以上生きてきた者だからこそ見える真実もあるのです。
どうか、歴史に学び、未来を選んでください。
温かい心で聞いて頂ければ幸いです。
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