雨上がりの朝に、平和をかみしめる
今朝の名古屋は、夜中にひと雨来たようでした。
外に出ると、アスファルトがほんのり湿っていて、空気が洗われたようにすんでいる。
こういう朝のお散歩は格別です。
草の葉っぱの先に、ちいさな水の粒がついていて、それが朝の光でキラリと光る。
そういうものを見ると、ワタクシはいつも、ああ平和というのはこういうことだなぁと、胸の奥がじんわりと温かくなるのです。
「平和」という言葉は、辞書の中では二文字ですが、ワタクシのような94年の時間を生きてきた者には、重さが違います。
それが「あること」の尊さを、骨の髄で感じます。
朝一番の「しんぶん赤旗」から
散歩から戻り、パソコンを開いて「しんぶん赤旗電子版」を読むのが、ワタクシの日課です。
文字を大きくしながら、一つ一つ丁寧に目を通していきます。
2026年3月23日の1面に、こんな記事がありました。
「日米首脳会談の舞台裏・ホルムズ派兵で9条の制約説明・フジ番組 茂木外相が明かす」
この記事を読んだとき、ワタクシは思わず「やっぱりそうだったのか!」と膝を打ちました。
皆さんからの熱いコメント
先日配信した『日米首脳会談「ドナルド、あなただけよ」日本外交の哀しき末路2026年3月19日』のブログ記事の動画で、
アメリカのイラン攻撃と、日米首脳会談における高市首相の態度について批判的にお話しした内容でしたが、
たくさんの方から反響をいただきました。
コメントは、一つひとつ全部拝見させて頂いております。ありがとうございます。
その中に、非常に鋭く、含蓄のあるご意見がございましたので、今回はそちらをご紹介させてください。
以下、頂いたコメントです。
いつも動画を挙げて頂きましてありがとうございます。含蓄あるご意見を心待ちにしております。さて、3月19日の日米首脳会談が終わり、評価が二分してます。私共はこれをどのように受け入れれば良いのでしょうか。当然,個人、集団、共同体は考えが異なります。そこで私は事実を一つ取り上げそれにかかわる私の意見を述べてみます。まず一つの事実とは、この会談で非常に危惧された自衛隊の戦争地域への派遣が回避されたことです。このことは今後変更される可能性がありますがこの会談[秘密会談のところで秘密協定が結ばれたという意見がありますが、可能性は低い]でのことと言えないと思いました。この自衛隊派遣が回避された理由について首相も大統領も「法律上の制約」をあげています。これはもう日本国憲法第九条が目の上のたん瘤と言っていると思いました。あの右翼系からメッチャ袋叩きにあっている九条様が機能しているのではと思いました。立ち枯れ同様の条文が本来の目的である[権力者縛る]ことを果たしている。新鮮な驚きです。あの最凶のご両入を縛る最強の法規が日本国憲法第九条なのです。この意見は無論私だけではなく、私知る限りでは、有名ユーチューバーのお二人の方がおっしゃっています。又、日本国憲法は世界に誇れると、若いころ読んだ吉本隆明が著作で語ってたと記憶しています。以上です。
※以下の動画の動画のコメントより
こちらのコメント、ワタクシは読んで、深く、深く頷きました。
茂木外相が「舞台裏」を明かした
視聴者様のそのご洞察を、まるで裏付けるかのような報道が、今朝の「しんぶん赤旗」に掲載されました。
3月22日のフジテレビ「日曜報道 THE PRIME」に出演した茂木敏充外相が、日米首脳会談の舞台裏を語ったのです。
高市首相は会談後の記者会見で、「日本の法律の範囲内で、できることとできないことがあるので、これについてきっちり説明した」と述べていました。
でも「法律の範囲」って何ですか、という肝心なところは言わなかった。
ところが番組内で「9条の制約を含めて説明したのか」と問われた茂木外相が、「そうだ」と認めたのです。
「憲法9条があり、その下でさまざまな事態認定がある。そうしたことも含めて、日本には制約がある」
これをトランプ大統領に伝えた、と明言しました。
さらに茂木外相は、NATOと日本の違いについてもこう語っています。
「NATOはもっとできるはずなのにやっていない、日本はできることはあるが、できないこともある。結果的に(違いの)ベースにあるのは憲法9条だ」と。
もっとわかりやすく言えばこういうことです。
地図に例えるとするなら、NATOには「戦争できる地域」が広く塗られている。
でも日本地図には、憲法9条という太い境界線が引かれていて、「ここから先は入れません」というゾーンが、まるで柵のように存在する。
トランプ大統領はその柵の前で、「なんでお前だけ入れないんだ」と言った。
そして高市首相は「日本はこの柵の外には出られないんです」と、説明せざるを得なかった。
最右派の改憲論者が、9条に守られた、という皮肉
皆さん、高市首相がどんな政治姿勢の持ち主かはご存知でしょう。
自民党内でも最右派と呼ばれ、憲法9条を真っ先に改憲しようと、長年声を上げてきた人物です。
いわば9条にとっては「最大の敵」と言ってもよい立場の人が、今回、その9条に守られた。
皮肉という言葉がありますが、これほど鮮やかな皮肉を、ワタクシはなかなか見たことがありません。
まるで、自分が毎日踏みにじろうとしている傘に、土砂降りの雨の日に救われたようなものです。
高市首相の本音を推測するなら、おそらくトランプ大統領の言う通りに、自衛隊をホルムズ海峡へ送り込み、
「一緒に戦う同盟国」としての姿勢を見せたかったのではないでしょうか。
あれほどトランプ氏を礼賛し、力による政治に追随しようとしているのですから。
でも、できなかった。9条という「見えない壁」が、そこに立っていたからです。
番組でコメンテーターの橋下徹氏が「結果的に日本は9条に救われた」と指摘したのも、うなずけます。
「最凶のご両人を縛る最強の法規」
視聴者様のコメントの言葉を、もう一度かみしめてみてください。
「最凶のご両人を縛る最強の法規が、日本国憲法第九条なのです」
ワタクシは94年間、日本という国の激動を生きてきました。
戦争を知っています。食べるものがなかった時代を知っています。
アメリカの占領下に置かれた日本を知っています。
その時代を経て、日本が手に入れたのが、あの憲法9条でした。
「戦争を放棄する」という、世界でも類を見ない宣言です。
憲法とは何か、それは国民が権力者を縛るための「鎖」です。
どんなに権力者が暴走しようとしても、どんなに大国の大統領から無理な要求を突きつけられても、
「権力者の手足を縛り、国民を戦争の危険から守る」それが憲法本来の役割です。
今回の日米首脳会談は、まさにその本来の役割が、生きた形で機能した場面でした。
だからこそ、権力者は9条を変えたがる
しかし、赤旗の記事はこうも指摘しています。
2015年に強行された安保法制、集団的自衛権の行使や後方支援を可能にするあの法律も、
「憲法9条を変えない限り、全面的には機能しない」ことが、今回浮き彫りになった、と。
つまり、今の権力者たちにとって9条は、本当に本当に邪魔なのです。
「アメリカと一緒に戦争に行きたいのに、9条があるから行けない」その制約を取り払うために、改憲を急いでいる。
だからこそ、私たち国民は、主権者として、この「最強の法規」をしっかりと守り抜かなければなりません。
立ち枯れのように見えて、しかし根はしっかりと大地に張っている。
踏まれても踏まれても、また芽吹いてくる、あの雨上がりの朝の草のように9条はまだ、生きています。
最後の一句
雨あがり しぶとく立てる 九条かな
今朝のお散歩から帰ってきて、しんぶん赤旗を読んでの感想です。
