戦争と物価高に「NO」・アメリカ中間選挙で民衆が下した審判と、これから見守る世界の行方

あかね

2026年米中間選挙の歴史的な意味と共和党トランプ政権の惨敗

みなさん、こんにちは。あかねでございます。

2026年11月3日に行われたアメリカの中間選挙の結果を知って、ワタクシ、思わず湯のみを持つ手が止まってしまいました。

中間選挙というのは、大統領の任期のちょうど真ん中に行われる議会の選挙です。

今回は、第2次トランプ政権の強引なやり方、イランへの軍事介入、そして暮らしを締めつける経済政策に対する、国民の通信簿のようなものになりました。

2024年に共和党のトランプさんを押し上げた支持の輪は、たった2年でほどけてしまったのです。

今回のアメリカ中間選挙の結果については、「チームあかね」がまた、なが~~い記事でまとめてくれました。

【2026年米中間選挙結果分析】歴史的「ブルー・ツナミ」と草の根社会主義の躍進・トランプ政権の審判と世界構造の変容(チームあかね編)

【2026年米中間選挙結果分析】歴史的「ブルー・ツナミ」と草の根社会主義の躍進・トランプ政権の審判と世界構造の変容(チームあかね編)
(チームあかね編)あかねの関連記事と動画2026年米中間選挙の歴史的位相と惨敗したトランプ政権2026年11月3日に執り行われた米国中間選挙は、単なる中間期の議会勢力図の更新にとどまらず、第2次トランプ政権の強権的な政治手法、無謀な対イラン...

世界中の報道をピックアップしてまとめてありますので是非ご覧ください。

チームあかねの記事をもとに、解説してみます。

結果は、アメリカ政治でいう「ブルー・ツナミ」、青い津波です。

アメリカでは、民主党のシンボルカラーが青、共和党が赤と決まっています。

共和党のトランプさんは、いつも赤い帽子をかぶていますね。

日本では赤といえば左派ですから、ワタクシたちの感覚とはちょうど正反対で、少しややこしいですね。

選挙の開票速報では、民主党が勝った州は青、共和党が勝った州は赤に塗られていきます。

その地図の上で、青が赤をのみ込むように広がるほどの歴史的な大勝を、「ブルー・ツナミ」と呼ぶのでございます。

上院100議席のうち民主党は54議席、共和党は44議席。残る2議席は大接戦です。

ミシシッピ州で民主党のスコット・コロンさんが勝てば、南北戦争のあとの再建の時代以来、同じ州から黒人の連邦上院議員が出ることになります。

下院でも民主党が240から258議席ほどと大きく勝ち、全国の得票率の差は約13ポイント。

少なくとも1976年(昭和51年)以来の大差だそうでございます。

テキサス州では38年ぶりに民主党が上院議席を取り、カンザス州では世界大恐慌のころの1932年(昭和7年)以来94年ぶり。

ジョージア州には、初の黒人女性の州知事、キーシャ・ランス・ボトムズさんが誕生しました。共和党の「牙城」と呼ばれた場所が、次々と崩れたのです。

ヒスパニック系(D+28ポイント)、アジア系(D+17)、白人(D+13)、黒人(D+9)と、

全米の全人口統計群が揃って左派・民主党方向へ著しく旋回した事実は、トランプ時代の終わりの始まりを象徴しています。

ここでアメリカの選挙報道で「D+28」という書き方があります。

Dは民主党の頭文字で、民主党が共和党より28ポイント多く支持された、という意味です。

100人が投票箱の前に並んだら、民主党に入れる人が共和党より28人も多い、そんな景色を思い浮かべてください。

今回は、どの層も、そろって民主党へ傾いたのでございます。

世界の報道は何を見たのか

では、世界の新聞やテレビはこの選挙をどう見たのでしょう。

ワタクシがよく読む『しんぶん赤旗』は、「NO KINGS(王はいらない)」のデモに集まった市民や、アメリカ民主社会主義者(DSA)の奮闘に光を当てました。

戦争と物価高への怒りが、お金の力を打ち破ったという見方です。

アメリカの『ニューヨーク・タイムズ』は「トランプ時代の終わりの始まり」と報じ、あらゆる層の左への傾きを伝えました。

株式市場は、議会が止まって政策が動かなくなることを好感して上がりましたが、イーロン・マスクさん関連の企業の株は下がっています。

労働者寄りの『ピープルズ・ワールド』は、マスクさんらの430億円を超える献金を、労働組合の足と声が打ち負かしたと強調しました。

お隣、韓国の『ハンギョレ新聞』は、トランプさんが「超レームダック」、つまり任期を残して力を失った「死に体」になったと見ています。

対米投資3500億ドルの重荷は残る一方、核の拡散に厳しい民主党の議会が、韓国の望む原子力潜水艦などにブレーキをかけるかもしれない。

二重の難題だと分析しています。

そして、ロイターやCNNの配信も伝えるアルジャジーラは、2月28日に始まったイラン戦争への「NO」が敗因だと伝えました。

進歩派のメディアは好機と喜び、同盟国や経済紙は、力を失った政権が追い詰められて暴走しないかと身構えている。

同じ選挙でも、立つ場所が違えば見える景色も違うものでございますね。

なぜトランプさんは負けたのか

原因は大きく三つあります。

一つ目は、イラン戦争です。

ホルムズ海峡が揺れて、ガソリンは全米平均で1ガロン4.23ドルまで上がりました。

穀倉地帯のアイオワ州では、農機を動かす軽油代が1日1,000ドル、約16万円。

ワタクシ、戦時中の食糧難を思い出して胸が痛みました。

しまいには、副大統領のバンスさん自身が「負けた理由は戦争だ」と認めたそうでございます。

二つ目は、関税と物価高です。

苦しむ人びとに「物価高はでっち上げ」と言い放ったことが、決定的な不信を生みました。

支持率は過去最低の31%に落ちました。

三つ目は、お金の疑惑と強権です。

就任1年目に20億ドル以上の個人利益を得たという疑惑、

そして移民税関捜査局(ICE)の乱暴な取り締まりに、全米3000か所以上で「王はいらない」の声が上がりました。

選挙前の5000ドルの配当金や農家への80億ドルの支援といった大盤振る舞いも、

マスクさんの巨額献金も、毎日の食費と燃料代に苦しむ人びとの怒りの前では、力を持ちませんでした。

草の根から湧き上がった波、DSAと労働組合の躍進

今回、ワタクシがいちばん胸を熱くしたのは、ここでございます。

会員10万人を超えたDSAと労働組合が、大きな役割を果たしました。

フロリダ州のアンジー・ニクソンさんは、16倍の資金差をはね返して公認候補になり、

無党派層で49.3%対35.6%とリードして、全体でも1.9ポイント差まで迫りました。

ミシガン州では、医師のアブドゥル・エルサイードさんが、全米自動車労働組合などの応援で10万軒以上を戸別訪問し、50万回も電話をかけて当選しました。

アメリカ史上初のイスラム教徒の上院議員です。

メイン州では、元木こりで組合員のトロイ・ジャクソンさんが、わずか101日間の急ごしらえの選挙戦で、

5期30年のスーザン・コリンズ議員を破りました。まるで昔話の巨人退治です。

テキサス州では、信仰と弱い人への思いやりを掲げたジェームズ・タラリコさんが、トランプさん全面支援の候補に勝ちました。

首都ワシントンやミシガン州アナーバーなどでも、DSAの市長が誕生しています。

調査によると、全米有権者の41%、18歳から29歳の若者では48%が「資本主義はうまく働いていない、社会主義の要素を入れるべきだ」と答えました。

出口調査では、若者の3人に1人が自分を「民主社会主義者」と呼んでいます。

ワタクシの孫やひ孫の世代が、世界を変えようとしているのですね。

議会の力関係と「死に体」の政権

2027年1月から、民主党が上下両院の多数を握ります。

見守りたいのは次の四つです。

トランプさんは拒否権を連発するでしょう。

けれど、法案を通し直すには上下両院の3分の2が要ります。

民主党は共和党の穏健派を口説きにかかります。

次に、議会の調査権です。

民主党の議員は「弁護士を用意しておけ」と警告しました。

暗号資産や石油株、宴会場の資金など、疑惑の追及が始まります。

三つ目は、お財布のひもです。

ベトナム戦争の終わりに議会が戦費を断ったように、イラン戦争の追加予算を止める動きが出ています。

ICEの予算の見直しも俎上に載ります。

四つ目は、上院の人事の承認です。裁判官や閣僚の任命にブレーキがかかります。

ただ、心配もございます。

議会が止めても、大統領には外交、軍事、関税を一人で動かす力が残っています。

国内で手足を縛られた人が、外で暴れだす。これがいちばん怖いところです。

世界への波紋、中東、東アジア、貿易

中東では、トランプさんが、カタールの仲介でイランと暫定合意をするか、地下の核施設へ限定攻撃に走るかの分かれ道に立っています。

選挙の1週間前、10月27日のイスラエルの総選挙でも、ネタニヤフ首相の右派連合は過半数を割りました。

野党は「米国の超党派の支持を失わせた」と退陣を迫っています。

テルアビブ大学の教授は、次の米議会は史上最もイスラエルに批判的になると指摘しました。

東アジアでは、金正恩さんが、弱ったトランプさんと会う気持ちをなくさないか。

貿易では、関税の権限が大統領にあるため、議会が撤廃を決めても拒否権の壁が残ります。

ドイツの機械工業連盟も日本の三井物産も、不透明さに警戒を崩していません。

まとめ、見守る三つの目

今回の選挙が教えてくれたのは三つです。

生活苦と戦争と疑惑には、お金の力も通じなかったこと。

DSAと労働組合の草の根の運動が、二大政党の形を内と外から変えつつあること。

そして、立場の違う報道を読み比べると、お金の政治に対して、働く人びとが勝った、という本当の姿が見えてくることです。

これから見守るのは、イラン戦争が終わるのか、お金持ちや大企業に正しく税を払ってもらえるのか、

労働者の権利を守る法律や国民皆保険が動くのか、

そして2028年の大統領選挙へ向けた「トランプさんのあと」の姿です。

ワタクシは、止める力は声を上げ続けた人びとの手の中にあると信じております。

そして、ワタクシのいつもの最後の一句でございます。

灯は消えず 海の向こうで 日本もよ

アメリカの左派の灯は、消えていませんでした。海の向こうで揺れるその灯に励まされて、今度は日本の私たちが、自分の灯をともす番でございます。

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あかね
この記事を書いた人
akane

90年の人生を振り返ってブログとYouTubeで独り言朗読音声を残しています。娘、息子や孫、ひ孫にパソコン、スマホを習って挑戦!「あかねの独り言制作実行委員会」なるものを結成してくれて90年の現代史を残すんだ!とワイワイ手伝ってくれています。長生きするのもワルクナイ!

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