今週も「しんぶん赤旗」を中心に、この一週間の日本と世界の動きを、ゆっくりと噛みしめておりました。
最初に、れいわ新選組の山本太郎さんが政界を引退するというニュースです。
ワタクシには、わからないことばかりですが、一番は、ご病気で、ご自分の命を守るということでしょう。
しかし、政界で空気を読まないで行動していた人物は、きっといろいろな勢力からの批判や脅しなどがすさまじくあって、
怖い思いも相当あったのではないかと、かってに妄想しております。
しかし、あれだけのパーフォーマンスを政治に持ち込んで、多くの方の気持ちを一つにする政治家はまれにみる人材だと思っておりましたので残念です。
共産党は、全体的に高齢化していますが、組織力は、まだまだあります。
ワタクシも応援しておりますが、共産党は、まじめな方が多くて、山本太郎さんのような人材を育てることのできる組織になればと勝手に思っております。
さて、いんぶん赤旗の切り抜きです。
2026年7月6日から12日までの紙面をパソコン画面でめくりますと、
まるで一枚の大きな絵巻物のように、国会の終盤戦が描かれておりました。
会期末の17日を目前にして、与党は数の力にものを言わせ、皇室典範改定案を衆院で強行通過させる一方、
衆院比例定数削減法案は継続審議に追い込みました。
そして、その裏側では、10日夜、国会前や全国153カ所で、あわせて3万5千人を超える市民が声をあげたのです。
ワタクシの目には、その光景が、暗い夜空にぽつりぽつりと灯る無数の灯籠のように映りました。
今回は、この一週間の中から特に大きな三つの流れを取り上げ、ワタクシなりの評価と感想を述べさせていただきます。
一、皇室典範改定案の強行と、置き去りにされた「暮らし」の議論
7月10日、衆院本会議で皇室典範改定案が、わずか3時間の質疑という驚くほどの短さで採決されました。
まるで急行列車が停車駅を通り過ぎていくような、慌ただしい通過でございました。
法案は、男系男子による皇位継承を不動の原則とし、旧宮家の男子を養子に迎えるという内容です。
7月11日付の紙面「『国民の総意』背き審議3時間」では、日本共産党の塩川鉄也議員が、
天皇と旧宮家の男性との間には「36親等から38親等の隔たりがある」という宮内庁の答弁を引き出したことが紹介されておりました。
この数字を聞いたとき、ワタクシは思わず苦笑いしてしまいました。
36親等といえば、もう赤の他人と言ってよいほどの遠さです。
まるで、遠い親戚の結婚式に呼ばれたつもりが、実は面識すらない人だったというような、拍子抜けするような話ではありませんか。
7月12日付「『違憲疑い』『時代錯誤』」では、各紙の社説がこぞって採決強行を批判したことが伝えられています。
毎日新聞は「男系に固執する養子案は時代錯誤だ」と断じ、朝日新聞は「立法府の責任をまっとうしたとはとても言えない」と厳しく指摘しました。
ワタクシがこの記事で一番心に刺さったのは、女性皇族が結婚しても皇族の身分は残るのに、
天皇になる資格だけは与えられないという、まるで都合の良い調整弁のように扱われる姿でした。
7月9日付の「主張」欄にありました通り、女性皇族は住民基本台帳に登録されるのに選挙権はなく、夫や子は一般人のまま。
これでは、家族の一体を国民には押し付けながら、皇室にはねじれた矛盾を強いているようなものです。
昭和6年生まれのワタクシは、戦前の「家制度」の重さを、身をもって知っております。
女は男の子を産んでこそ一人前と言われた時代を生き抜いてきた人間として、
令和のこの時代にまた同じ論理が繰り返されようとしていることに、深い落胆を覚えます。
7月9日付の記事「“男の子を産め”非人道的で前近代的」で、
名古屋大学の河西秀哉教授が「非常に前近代的」と評していましたが、ワタクシもまったく同感です。
皇室の方々の人格や人生よりも、血筋の維持だけが優先される。
なぜここまで男系男子に固執するのか、
日本会議と男系男子に固執する議員たち
赤旗以外の報道でも「毎日新聞」2日付に掲載された京都産業大の落合恵美子教授の指摘です。
「自民党が男系男子に固執するのは、近年保守本流が弱体化し、日本会議が支持する政治家が勢力を伸ばしたことが関係しているのではないか」と言及しています。
日本会議は自民党を支持する改憲団体であり、その代表委員には、神社本庁の政治団体である「神道政治連盟(神政連)」の会長も名前を連ねていると指摘しています。
いずれも、家父長制が基本理念にあります。
皇室典範改定に関連して、天皇の長女である愛子さんの皇位継承は「あり得ない」と発言した自民党の中曽根弘文元外相が、
この「神政連国会議員懇談会」の会長を務めていると記されています。
また、神政連に参加する国会議員は6月24日時点で衆参合わせて278人に上り、
2024年11月時点から65人も増えているなど、その勢力が拡大している実態に言及しています。
記事では、これらの勢力に加えて、家父長制的な教義を掲げ、同性婚反対などを主張する旧統一協会(世界平和統一家庭連合)の影響についても併せて指摘されています。
本来、国会の終盤で議論すべきは、物価高から国民の暮らしをどう守るかであったはずです。
しかし、高市政権は、皇室典範改定という重い問題を、たった3時間の議論で押し通してしまいました。
国民の暮らしを守る議論こそ、もっと丁寧に、もっと時間をかけて行ってほしかった。
それがワタクシの偽らざる思いでございます。
二、めちゃくちゃな国会運営に、灯りで応えた市民たち
さて、7月10日夜、国会前では「ウイ・ウオンツ・アワ・フユ―チャー」の呼びかけで、2万7千人が集まりました。
ペンライトの色とりどりの光が夜の国会議事堂前を染め上げ、
まるで無数の小さな星が地上に降りてきたかのような光景だったと紙面は伝えています。
全国では153カ所で3万5千人以上が連帯し、名古屋駅前でも400人が集い、
若い長久手市の28歳の方が「憲法はライオンを縛る“檻”です」と語ったという一節には、思わず膝を打ちました。
権力という猛獣を、憲法という檻でつなぎとめる。なんと的確な例えでしょう。
政府はいま、その檻を自分の都合の良いように広げようとしているのです。
こうした国民の声とねばり強い野党の結束が実を結び、7月9日、自民党は衆院比例定数削減法案の今国会での成立を断念し、継続審議とすることを野党に伝えました。
日本共産党の田村智子委員長は、同日の会見で「高市政権・与党がどれだけ議会の多数を握っていても、暴挙を止める力を国民は持っていることが示された」と強調しました。
ワタクシはこの言葉を読んで、胸の奥がじんわりと温かくなりました。
数の力という大波に、市民一人ひとりの小さな声が、まるで無数の水滴が集まって岩をも削るように、着実に効いていたのです。
ただし、油断はできません。与党は次の国会での成立を諦めておらず、火種はまだくすぶったままです。
しかも「副首都」法案は審議再開を求め、皇室典範改定案は強行成立させ、参院では「60日ルール」による再可決さえちらつかせています。
7月9日付「与党の強権国会運営破綻」にある通り、高市首相と維新の吉村洋文代表は会談したものの、具体的な打開策は示せませんでした。
まるで嵐の前の静けさのような、不気味な均衡が続いております。
継続審議は勝利の第一歩にすぎません。
次の国会でも決して油断せず、反対の世論をさらに大きく育てていかなければならないと、ワタクシは強く思います。
三、海の向こうで、少しずつ変わり始めた世界
さて、暗い話ばかりではございません。今週の紙面には、世界の変化を感じさせる嬉しい記事もございました。
7月12日付『にちよう特集 米で活躍「社会主義者」市長』では、ニューヨーク市のマムダニ市長とシアトル市のウィルソン市長の半年間の奮闘が紹介されておりました。
マムダニ氏は「暮らしの手ごろさ」を掲げ、富裕層への課税強化を実現させ、
6月の連邦議会下院選の予備選では支援する候補者3人が全員勝利したといいます。
まるで、小さな種がまかれた土地から、次々と新しい芽が顔を出しているようです。
米国の保守系シンクタンクの調査では、29歳以下の若者の53%が社会主義に好意的と答えたという7月8日付の記事も、時代の風向きが変わりつつあることを感じさせます。
そして7月11日付では、日本共産党の緒方靖夫副委員長が欧州議会の左翼会派総会に招かれ、発言したことが伝えられました。
欧州左翼同盟とも初めて関係を確立し、極右の台頭に対抗して理論と実践の両面で交流を深めることが確認されたといいます。
ユーラシア大陸の東と西で、遠く離れた者同士が手を取り合う。
まるで、別々の場所から灯した火が、やがて一つの大きな焚き火になっていくような、そんな温かさを感じました。
世界はまだまだ戦争や軍拡の影に覆われています。
イランを巡る米国の動きや、NATOの軍拡投資のニュースを読むたび、ワタクシの心は重くなります。
それでも、暮らしを守ろうとする声、平和を求める声が、世界のあちこちで少しずつ形になり始めている。
それは希望と呼んでも良いのではないでしょうか。
焦らず、諦めず、世界は確かに変わっていく。ワタクシはそう信じております。
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最後の一句
灯(あかり)持ち 檻(おり)を広げる 夜を守る
国会前を埋めたペンライトの灯りを、「憲法という檻を守ろうとする人々の光」に重ねてみました。
小さな灯りの一つひとつが、この国の自由を静かに守っているという思いを込めております。

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